この記事は、Origami Advent Calendar 2016 の7日目の記事です。
こんにちは、めいまおです。
今日はOrigami Advent Calendar 7日目の記事として、課外活動で夫とLINE で使える落語Bot を作った話を書きます。
なぜ落語Botなのか
私は夫とよく寄席にいきます。元々寄席へは、私が個人的に時々友人と行くという感じだったのですが、夫を連れていったところすっかりハマって今では私よりよほど詳しい落語ファンになりました。*1
寄席は365日毎日やっているので、予定の空いてる週末などにふらっと二人して訪れるわけですが、どこに誰が出ているのか、各席亭のスケジュールをチェックしていくのが結構面倒なわけです。
「どこどこの席亭は誰々が出るな。あ、でもあそこの席亭はあの師匠が出るのか。う〜ん...」と迷うのもまぁ楽しみの一つなわけですが、もっとスマートにチェックできてもよいわけです。
ちょうど家庭内の話題として「LINE BOT AWARDS に参加するかー」という話があり、何を作るかネタを考えるにあたり「自分自身が望み使うものがいいよね」ということで、落語Bot を作ることにしました。
私にできること
夫はプログラマなので、Bot を作ることができます。「ではお前はなにをするんだ」という話ですが、端的に言うと「それ以外のこと」です。
具体的にやったことを挙げます。
LPの下書き
文章やソーシャルボタン、リリース後の掲載メディアの紹介など、ランディングページにどのような情報を載せるかの提示を行い、スムーズに公式サイトが公開できるようサポートしました。
アイコンを描く
どういうアイコンにするか色々考える中で、適当に扇子や手ぬぐい、高座や席亭の画像をアイコンにすることも可能なわけですが、どうにも味気ない。
せっかくのBot なので、親しみの湧くアイコンがよいと考え、和の色合いを取り入れたロボット型の噺家イラストを描きました。
Bot の便利さだけでなく、愛着を持ってもらうには、Bot のキャラ設定がしっかりあると、より親しみやすくてよいですね。
こういうゆるく雑なイラストの作成や運用は、私の得意とする分野です。
LINE上のもろもろの設定・運用
LINE Bot を運用するには、アイコンだけでなくカバー画像などの設定や、ホーム投稿、友だち追加してくださったユーザーさんからのコメント返信なども必要になってきます。そういう設定や対応を担当します。
Twitter アカウント作成、運用
落語Bot のリリースと同時にTwitter で公式アカウントを作成し、運用しています。
Bot だけあっても、ユーザーさんからのフィードバックや交流の場がないと、機能改善や要望の汲み上げが難しいです。
Twitter などで公式アカウントを作っておくと、ユーザーさんからの情報を拾ってFavなどでBotの感想や要望などを管理もできますし、直接ユーザーさんとゆるやかに触れ合えて利用者さんの温度感に直に触れながら開発できるのでよいです。
毎度、落語Bot をご利用いただきありがとうございます。ご利用の上で困ったことや、ご要望などありましたら、本アカウントまでご連絡いただけますと、即対応されたりされなかったりします。何卒ひとつよろしくお願いします٩( 'ω' )و
— 落語BOT「メカ与太」 (@rakugobotcom) 2016年12月4日
「メカ与太」というキャラクター設定があるからか、結構気軽にユーザーさんからのコミュニケーションや感想をいただく機会が多く、開発者(つまり夫)の励みやモチベーション維持にもなっています。
テスト、フィードバック
「ここはこういう風に情報を出したほうが分かりやすい」「このユーザーさんの申告は速度の問題ではなくバグだと思う」などのフィードバックをします。
一人で開発をすると、一人の目しか通らないため、フィードバックは大事です。普段仕事でユーザーサポートをしていることもあり、ユーザーさんが躓きやすい箇所などのあたりをつけられるのは、これまでの仕事が活かされている感じがあります。
プレスリリース
各媒体にプレスリリースを出します。
普段プレスリリースやPRの仕事はしていないので、完全に手探りでやっていますが、会社ではなかなかこういうことをやる機会もないので個人的にも学びになってよいです。
落語Bot は幸運なことにリリース直後に Japaaan さんに取り上げていただき、より届くべきユーザーさんに情報が届くキッカケを作っていただいたと思っています。
@nitro_idiot 素敵すぎます!!サイトで紹介させていただいても大丈夫でしょうか? https://t.co/udfcBvZNAo
— Japaaan (@japaaan_com) 2016年11月29日
落語Bot は現在も進行形で、記事掲載してくださるメディア様を募集*2しております。
夫を励ます係
Botにしろサービスにしろ、何かを作る上でやはり「自分が時間をかけて作ったものを、みんなが使ってくれるだろうか。喜んでくれるだろうか」という不安や葛藤などは、誰にでもあると思うんですね。
別に落語Bot に限らないですが、側で寄り添って作者(夫)を、言葉だけでなくさまざまな領域でサポートしながら励ますというのも、私ができる仕事だと思います。
落語Bot を運用するにあたり考えていること
LINE Bot を作ろうと考えたのは LINE BOT AWARDS がキッカケなので、これで賞金もらえれば嬉しいなぁというのもまぁ当然ですが、どのようなBot にしても、当然ながら利用者さんがいることが大前提です。
なので、Bot 制作にあたり、実用性に耐え、運用コストも踏まえながらユーザーさんに長く便利に使ってもらえるBot を作り運用し続けられるか、ということを意識してやっています。
あとは落語Bot のよいところで言うと「同じようなことをやる人がいなさそう」で「代替手段がない」というのもポイントで、各種落語サイトや演芸専門誌「東京かわら版」など、落語情報を知る方法はいくつかありますが、それらと共存しながら落語Bot はBot としての特性を生かして、落語ファンの方に使っていただけるものだと考えています。
なななんと! ふと見てみたら落語Bot、LINE 友だち追加500突破していました!
— LINE 落語BOT「メカ与太」 (@rakugobotcom) 2016年12月6日
こんなにたくさん友だちになってくれている人がいて、メカ与太はうれしいです(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
これからもどうぞよろしくおねがいします٩(๑❛ᴗ❛๑)۶ pic.twitter.com/ClQGrrJhIc
夫もブログ(以下)で書いていましたが、LINE でやるメリットとして「認証不要で導入が楽」というのがあります。LINE ユーザーは実際相当数おり、LINE で友だち追加するだけで、すぐに利用できます。これをサービス化して、サービスへ登録してもらったり、ログインしたりなどがあると、ユーザーさん側から見た導入コストが発生します。
そういった点で、LINE Bot というのは気軽に使ってもらえる形態の一つだと思います。
▼夫のブログ
さいごに
こういう小さな規模のものを自分たちで作って出して、実際使ってくださる方々の声を聞いて...という運用を通した経験は、実際にやらないとなかなか体験できないことだと思うので、単純にたのしいし学びがあるなーと思いました。こういう経験をもっと積んでいきたいな。
なお、Origami では、私以外にもLINE 翻訳BOT を作っている方がいるなど、課外活動に積極的なメンバーがたくさんおります。積極採用している職種も多数ありますので、ご興味のある方は、ぜひお気軽にオフィスに遊びにきてみてください!
以上、「LINEで使える落語Bot を作って運用する話」でした!
明日はmomotasasaki さんによる、Airbnb製のCaravel改めSupersetを使ってデータ可視化を試してみた。です。どうぞお楽しみに!
*2:詳細は@rakugobotcomもしくはrakugobot@gmail.comまで!