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男性の一人称について

一人称好きが高じて、夫を呼ぶにも彼の一人称である「僕」で呼ぶ。一人称はいい。特に僕(夫)の言う「僕」の響きは、特別いい匂いがする。

一人称はもれなく好きだけど、とくに男性の一人称が好きだ。

女性の一人称に特別な思い入れがないのは、大体「私(わたし)」でまとまってしまうからかもしれない。

たまに「うち」や「自分」、あとこれは特に沖縄の女友達に多いけれど、一人称が自分の名前(私で例えれば「ミネコ昨日渋谷行ったんだけど〜」云々)というケースもあるけれど、なぜか女性の一人称には、あまり固有の匂いを嗅ぎ分けることができない。

唯一「あっし」が一人称の女性がいて、それはその人にすごくフィットしていて独特の匂いがする。

男性の一人称は、一般的なところで言うと「俺」や「僕」や「自分」、「私」などがある。それ以外を挙げると、地域的なものだろうけれど一人称が「わし」の知り合いもいるし、ネットや有名人の中には「おいら」を一人称にしている人もいる。

 

私の周りには、一人称が「私」の男性が少ない。

理由は恐らく「社会人」として一定の教育を受けたタイプの人が(身内を含め)劇的に少ないためだと思う。(家族親戚のほとんどが料理人とか自営業とかでサラリーマンがいない)

男性の「私」という一人称には(社会人としてと言えばいいのか大人としてと言えばいいのか適切な言い方が思い浮かばないけれど)よく教育されている響きを感じる。

たぶん、それがすごく対外的な響きを感じさせるのと、(どこかしらで教育されないと)自然には「私」という一人称にならないと感じているからだと思う。

男性の「私」という一人称は、「俺」や「僕」、「自分」などと比較すると固有性がより薄く、ミステリアスで、性別的な色や、相手との上下関係などを感じさせる情報も少ない。(というせいだけではないけれど、過去にずっと女性だと思っていた一人称が「私」の人が、男性だったという経験がある。)

 

先日、普段の一人称は「俺」で、私と会話をする時は「私」が一人称の男友達に、なぜ私と話をする時「私」なのかと訊ねた。

「一人称は相手との関係性で使い分けられるから、相手が「お前」なら「俺」。「あなた」なら「私」。」というようなことを言われて、知らぬところでそんな使い分けをしているのかと関心した。

Twitterを見ていると時折、普段「俺」の人が話題によって一人称が「私」や「僕」になったり、反対に普段「僕」の人が話題によってわざと「俺」を使ったりする場面に遭遇する。

特定の誰に向けて発信しているわけでないにせよ、その話題の特徴や想定読者によって自然に一人称を変えるという現象は、女性ではあまり見かけないので面白く思った。

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