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映すは世界、はたまた自分

少し前の話になるが、関東に住む母が京都のわが家に遊びにきていた。

京都駅へ迎えに行った帰りの電車で、

「そういえば、結婚することが決まった頃から、やたらウェディングの広告が目に入るんだよね」

という話を、車内の式場広告を眺めながらした。

「あー、分かるー。母さんも妊婦のときに、やたら妊婦さんが目について「世の中こんなに妊婦さんいるんだ」って思ったもん。自分に関する情報だとやっぱ目につくんだねー」

ちなみにウェディング広告の前によく目に入った広告は高層分譲マンションの広告(私の前職はマンションや商業施設等の建設に関する会社の経理)で、自分の意識とはまるで無関係に情報が取得されていて、なるほど面白いなと思いながら電車を降りた。

母が京都に滞在している間、田舎育ちの母が喜ぶだろうと散歩がてらに鴨川へホタルを見にいったり、母の好みそうなショップに目星をつけて一緒に洋服を選んだり、共に食事制限のある夫と母とが食べられるお店を選んで食事したようなことを幾つも思い返すと、この目の映している世界は、自分なのだなと思った。

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